JCI 公益社団法人 霧島青年会議所

2023年度 理事長所信

理事長 木野田 幸平

2023年度スローガン

「共存共栄」

~ 人と人をつなぎ可能性を広げ新たな価値を創造しよう ~

《はじめに》

 「共存共栄」
霧島⻘年会議所と市⺠、あるいは企業・諸団体と同じ思想をもった者同士が協力し助け合うことで共に栄えることができます。この地域に関わる全ての市⺠が地域活性化の原動力であり、より良いまちで暮らしたいと願う気持ちは誰もが同じです。目指すべきゴールが同じであれば、目的を達成する手法は違っても、それぞれが協力し助け合うことでWIN−WINの関係を構築でき、地域活性化を加速することができます。霧島⻘年会議所は明るい豊かな社会を実現するために社会における一つ一つの課題と向き合い果敢に挑戦してきましたが、一団体の影響力では限界があります。市⺠や各種団体と手を取り合って活動をすることで、専門的な知識や気付けなかった発想を加えることができ、より良い運動が実施できます。志が同じ者同士が相集い力を合わせ地域一体となって多種多様な地域課題の解決に向け歩んで参りましょう。そして、霧島⻘年会議所は三十五年の歴史があり、継続することによって持ち得た信用と信頼、さらには、若さが可能にする行動力や、計画を遂行する実行力もあります。先人たちに感謝と畏敬の念を抱き改めて絆を深め、霧島⻘年会議所が家族のように一枚岩となり組織のブランド力を高め、「共存共栄」の精神で地域に住み暮らす人同士が郷土のために力を合わせることで可能性を広げ、人の価値や地域の価値を創造し、魅力溢れるまちを確立します。その新たな価値が地域の未来の礎になると信じて。

【個々が連携する組織】

⻘年会議所は、明るい豊かな社会の実現に向け、会員同士で切磋琢磨し、力を合わせるからこそ⻘年が社会により良い変化をもたらすことができる組織です。各委員会が、強固な連携体制を構築することは重要であると認識しつつも、各委員会が担当の事業に追われ、単独での行動が多くなり他の委員会への関心は薄れ連携が図れず、組織としての力を発揮しきれていない現状です。今後、霧島⻘年会議所がブランド力を高め持続可能なまちを目指し続ける組織となるには、各委員会が円滑に活動・運動できる連携体制を構築して、会員一人ひとりが組織の方向性を理解し、一丸となって運動を推進することができる組織基盤を確立する必要があります。
霧島⻘年会議所のすべての物事が円滑に進むために、組織の中核を担う総務として委員会の枠を超え効率的な活動を助⻑し、連携体制を構築します。また、力強い運動をより推進していくために、組織が地域に発信する事業の目的や内容を周知し、それまでに至る活動報告などを外部へ発信することで、本気で明るい豊かな社会を目指す心意気を伝え、認知度の向上を図ります。さらには、会員が組織の方向性を確認し理解を深めるために、最高意思決定機関である総会では、霧島⻘年会議所で行う運動へ直接的に関わる内容であることを明確にし、能動的に活動ができるよう運営いたします。委員会同士が連携を強め協力し合う「共存共栄」の精神で、みんなが一人のために一人がみんなのために行動し、個々が連携する組織になると確信します。

【自らの意思で未来を開拓する⻘少年の育成】

グローバル化や急速な情報化、AI技術などの飛躍的な発展に伴い、変化の激しい時代を迎えている今、子供たちが将来を予測することは難しく、時代の流れに適した人財を育成する制度が見直しされ、教育改革が進められているのが現状です。子供たちが、社会を生き抜く力を身に付け自らの意思で未来を開拓していくには、学力向上だけに力を入れるのではなく、多くの体験を通じて様々な変化に対応できる力を培い、自分が秘めている能力を引き出し、自ら未来を創造することができる⻘少年の育成が必要です。
社会の変化に対応するために、日ごろの学校教育での数学や読み書きなど数値化できる「認知能力」だけではなく、数値化することのできない、生きていくために必要な「非認知能力」を高め、子供たちを総合的に育んでいき、予測することが困難な時代に対応していく力の基礎を培っていきます。そして、子供たち一人ひとりが秘めている能力を引き出すために、自らが主体性をもって行動し、遊びを通じて子供たちが高い目標を立て挑戦し、様々な思想や工夫を織り交ぜながら乗り越えていくことで、自らが望ましい未来を開拓する大人へ成⻑できると確信します。

【子育てしやすいまちづくり】

霧島⻘年会議所は、多種多様な地域課題の解決に向け運動してきましたが、その中でも、我が国の社会経済を揺るがす大きな課題が人口減少です。要因の一つとして少子化問題があり、出生数の減少は将来の生産年齢人口の減少に直結します。人口が減少することにより社会保障における負担、そして労働力人口の減少による経済成⻑率の低下など様々な影響を与え、地域を維持するための担い手が不足しています。地域の力を活かし子育てしやすい環境をつくるには、地域全体で子育て世代を応援する体制の構築、雇用環境や子育て支援など、子供を安心して産み育てることのできる地域社会の実現が必要です。
まずは、地域全体で子育て世代を応援するために、この地域に関わる多くの人が子育てに対して理解を深め地域全体で助け合う協力体制を構築し、地域に新たな価値を創造します。そして、安心して子供を産み育てたくなる社会を実現するために、企業や各種団体と協働し、誰もが仕事や子育ても両立しやすい社会環境を整え、出生数の底上げを目指します。少子化対策は一年で解決できる問題ではありません。地域全体で行う継続的な支援が子育て世代を支え、新しい命をつなぎ持続可能な社会が実現できると確信します。

【志が同じ仲間づくり】

⻘年会議所は、⻘年が社会により良い変化をもたらすために、発展と成⻑の機会を提供する組織です。愛する地域に課題が存在する限り、率先して改善策を立案し、計画を実行していかなければなりません。先人たちの熱い想いを受け継ぎ、この組織が常に地域の発展を志して、地域に必要とされる組織であり続けるには、会員が地域を愛し、組織の意義や魅力を市⺠に伝え、未来に夢を描く、志が同じ仲間を一人でも多く増やす必要があります。
まずは、組織が取り組む運動や、進むべき未来に対し気概を高めるために、地域に必要な事業を会員同士で語り合い夢を描き会員一人ひとりが魅力ある会員となることで、霧島⻘年会議所のブランド力を高めます。そして、組織の意義や魅力を共感して頂くために、机上の空論ではなく行動力で人と出会い対面で⻘年会議所の歴史や運動の本質、さらには仕組みや一連の動きが伝わる重要な説明ができる広報の仕組みを作り上げ、伝えていくことで、継続的に仲間を増やす基盤ができます。仕組みをつくることで持続的に会員拡大をすることができ、新しい会員と様々な発想を共有し常に新しい風を吹かせることができる影響力のある組織になると確信します。

【アクティブに動くJAYCEEづくり】

霧島⻘年会議所は、姶良市・霧島市・湧水町を活動エリアとしており、それぞれの地域から会員を募り、成⻑の機会を提供しニーズを捉えた運動を発信してきました。しかし、地域によって会員の片寄りがみられ、すべての活動エリアの市⺠には十分に認知されておらず、市⺠や地域から必要とされる存在になっているとは言えないのが現状です。それぞれの地域から会員を増やしつつ、継続的に運動を発信し地域の未来を開拓し続けるには、新しく同志となった会員を組織全体でフォローアップする体制を構築し、会員一人ひとりの能力を最大限まで高め、活発に活動する魅力を持った会員となる必要があります。
まずは、二つの拡大委員会で力を合わせるために、役割を分担し力を合わせ会員拡大に取り組むことで、組織全体が拡大に対しての気概を高めることができます。そして、新しく仲間となった同志が夢を実現するリーダーとして導くために、愛する地域の未来を語り合い、⻘年会議所が行う沢山の事業に触れ、多くの会員と信頼し合える関係性を築いていくことで、組織全体で支え合う体制を構築できます。さらに、会員の能力を高めるために、歴史を振り返り過去の歩みに触れ⻘年会議所の本質を学ぶことで、個々が輝く会員となることができます。そうした一人ひとりの会員が地域の未来を真剣に考え行動していくことが組織を継続的に力強く躍進させ、必ず「明るい豊かな社会」を実現できると確信します。

<おわりに>

⻘年会議所は、二十歳から四十歳までの様々な思考をもった会員が集い、積極的に知恵を出し合いながら能動的に活動・運動していくことができる素晴らしい組織です。霧島⻘年会議所が家族のように一枚岩となった組織となり、「共存共栄」の精神でこの地域に住み暮らす人と共に、地域の課題に取り組む行動が地域発展の可能性を広げ、共に協力し助け合う人同士の輪が広がることで、明るい豊かな社会が実現すると確信します。